NEC「LAVIE Tab TE507/FAW」



 NECは11月1日、LAVIE Tabの新モデルとして、7型と8型のタブレット2機種を発表した。既に4日から販売している7型の「TE507/FAW」が編集部から送られて来たので、試用レポートをお届けしたい。

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■Snapdragon 410/2GBメモリ/16GBストレージを搭載したエントリー向けタブレット

 いきなり余談になるが、今年(2016年)、Androidタブレットを本連載で扱うのは初。2015年12月のLenovo「YOGA Tab 3 8」以来となる。もちろん、去年以上にいろいろな製品が投入されているので、たまたまの話であり、市場が縮小しているわけではない。量販店へ行くと、タブレットコーナーはAndroid搭載機だらけだ。

 搭載しているSoCはSnapdragon 410。今年、「MADOSMA」などWindows 10 Mobile搭載機で多く見かけたSKUだ。実際に搭載機を所有しているものの、上位にあたるSnapdragon 617搭載機も持っており、これを使い出すと、410には戻れないほどの差がある。Androidで使うと、アーキテクチャが違うとは言え、どの程度の使い勝手なのかも気になるところだ。主な仕様は以下の通り。

 SoCは先に書いた通り、Qualcomm Snapdragon 410/APQ8016。4コアでクロックは1.2GHz。Snapdragonは200系/400系/600系/800系とあるので、扱い的にはエントリーからミドルレンジとなるだろうか。

 メモリは2GB、ストレージは16GB。ストレージが少ないものの、microSDカードスロットがあり、音楽や動画などはそちらに保存することができる。カメラは前面200万画素、背面500万画素。背面カメラにについては、作例を掲載したので参考にして欲しい。

 ディスプレイは光沢ありの7型1,280×720ドットIPS。7型であればフルHDなども考えられるが、コストとの兼ね合いだと思われる。またHDMIなど外部出力系のコネクタはない。ただ、Chromecastなどを使って映像を飛ばすことはできるので、実際困ることはないだろう。

 Androidのバージョンは6.0。現時点での最新版は7.0であるが、現時点では対応機種が少なく、特に問題はない。しかし、この時期に発表されているだけに、アップデート予定の有無は気になるところ。

 Micro USBは充電兼用だが、USB 2.0でホストモードにも対応。変換ケーブルを使えば、HIDデバイスなどを接続することも可能だ(手元のケーブルと機器で確認)。

 サイズは97.7×188×8.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約255g。7型としては結構薄く、また(縦位置の場合)左右のベゼルが細く、コンパクトにまとまっている。バッテリ駆動時間は、3,500mAhのバッテリを内蔵し、Web閲覧時で約10時間。価格は税別で19,800円。大手メーカー製としては購入しやすい価格帯と言えよう。

 なお同時に発表された「TS508/FAM」は、8型フルHD、Snapdragon 805/APQ8053(8コア、2GHz)、メモリ3GB、ストレージ16GB、前面500万画素/背面800万画素で税別28,800円(2017年1月発売予定)。いろいろな面でワンランク上のモデルだ。

 筐体はホワイト。プラスチック製だがチープな感じはなく、国内メーカー製の雰囲気が漂っている。実測で236gということもあり、片手でも楽々持ち上がる。フチが狭く、同じ7型を搭載したNexus 7(2013)と比較するとかなりコンパクトに見える。

 前面のパネル中央上に200万画素前面カメラ、背面の左上に500万画素背面カメラ、上側面に3.5mmジャック、左側面にmicroSDカードスロット、右側面に音量±ボタンと電源ボタン、下側面に充電用を兼ねたMicro USBとスピーカーを配置。一般的なレイアウトだ。なおmicroSDカードスロットは付属のイジェクトピンを使わないと外すことができない(梱包から出した時、LTE対応かと思ってしまった)。

 付属品は、USB式のACアダプタ(47g、5.2V/2A)、スタンド、USBケーブル、そして先に書いたmicroSDカードスロット用のイジェクトピン。スタンドは角度が数段階で調整可能で、縦置きにも横置きにも対応している。非常に簡単な構造だが、あったらあったで便利に使うことができる。

 7型のパネルはIPSで視野角も広く、明るさコントラスト、発色も良好。2万円前後のタブレットとしてはクオリティは高い。タッチの反応も良好だ。7型1,280×720ドットは210ppiとなるので、文字などが若干スムーズさに欠けるが、かと言って見づらいほどでもない。

 振動やノイズはもちろん皆無。発熱も試用した範囲では気にならないレベルに収まっている。サウンドは「Dolby ATMOS」に対応しているので、このクラスとしては鳴っている方だが(逆にOFFにすると”か弱い”音となる)、それでも物足りないのは仕方ないところ。3.5mmジャックからも出力も同様。パネルが綺麗なだけに、もう少し頑張って欲しい。

 カメラは前面200万画素/背面500万画素。撮影モードは「AUTO/HDR/人物/景色/スポーツ/花/逆光/ろうそく/夕焼け/夜景/ビーチ/雪」の12パターン。

 設定は、「位置を記録する/画像サイズ/カメラの画質/カウントダウンタイマー/保存先/連続撮影/顔認識/ISO/露出/ホワイトバランス/フォーカスモード/赤目低減のオンオフ」などが可能だ。ISO感度はAUTO/100/200/400/800/1600。露出は-2~+2(1STEP)。ホワイトバランスは白熱灯/蛍光灯/オート/昼光/曇り。フォーカスモードはオート/無限遠/マクロ/ノーマル/CAFに対応している。

 以下AUTOモード/1,944×2,592ピクセル(5MP)で撮影した作例を2点掲載する。Exifから焦点距離は4mm(F値と35mm換算は情報がなく不明)。

※リンク先等倍

 作例以外にもいろいろなパターンを撮ったが、AFはそれなりに速く迷わない。ここでストレスは感じないだろう。ただ光などの条件が揃わないと、なかなか良い発色にならず(AWBを固定しても)、露出補正も1ステップなので細かい調整ができず(加えてラチチュード/レンジも狭い)、結果イメージした雰囲気に撮るのが難しかった。

 おそらく、このクラスのタブレットを購入する人は、ミドルレンジ程度のスマートフォンは所有していると思われるので、そちらで撮影した方が無難そうだ。

■独自のカスタマイズは少なめで素直な端末

 セットアップは独自サービスのアカウント設定などはなく、素のAndroidに近い構成となっている。以下、画面を全て掲載したので参考にして欲しい。

 初期起動時、ホーム画面は1面。中央にあるウィジェットは「info.Board」。サポートフォルダとGoogleフォルダが設定されている。ウィジェットや壁紙の変更は、壁紙を長押しすれば設定画面が表示される一般的なものだ。

 Androidのバージョンは6.0.1。少し画面キャプチャが保存されているものの、16GBのストレージは5.23GB使用中。日本語IMEは「FSKAREN」となっている。

 標準搭載のアプリは、「お客様登録」、「ガイドブック」、「カメラ」、「カレンダー」、「ギャラリー」、「サービス一覧」、「スプレッドシート」、「スライド」、「ダウンロード」、「ドキュメント」、「ドライブ」、「ハングアウト」、「ビデオ」、「フォト」、「マップ」、「まもるゾウ+」、「レコーダー」、「音声検索」、「時計」、「設定」、「電子書籍」、「電卓」、「動画なびポータル」、「連絡先」、「Chrome」、「Dolby」、「FSKAREN」、「Gmail」、「Google」、「i-Filter」、「info.Board」、「LAVIEアシスト」、「McAfee」、「My History」、「My Time Line」、「Playストア」、「Play Music」、「Playムービー」、「U-NEXT」、「Yahoo!」、「YouTube」。

 標準搭載のアプリの中で独自のものをいくつかあげると、「まもるゾウ+」は、子供に端末を持たせた場合に、アプリの利用制限/災害時の安否確認/家族帰宅のお知らせ/紛失時の対応などが行なえるアプリ。Web経由で端末側の設定を変更することもできる。

 「Dolby」はATMOS対応。「LAVIEアシスト」はマニュアルやQ&A、活用法などがまとまっているアプリ。「My Time Line」はRSSリーダー的なものとなる。

 ウィジェットは、「カレンダー」、「ギャラリー」、「スプレッドシート」、「スライド」、「ドキュメント」、「ドライブ×3」、「ハングアウト」、「マップ×2」、「時計」、「設定」、「連絡先」、「Chrome」、「Gmail×2」、「Google Playストア×3」、「Google Play Music×3」、「Googleアプリ×2」、「info.Board」、「Yahoo!」。

 いずれにしても、ストレージ容量の関係からか、画面1面で収まる数で、あまり多くのアプリを詰め込んでおらず、スッキリしておりカスタマイズしやすい。

■Nexus 7(2013)比で約80%の性能

 ベンチマークテストは、AnTuTuベンチマークとGoogle Octane 2.0の結果を掲載した(カッコ内はNexus 7 2013)。Androidのバージョンはどちらも同じ6.0.1。

 結果は、総合 28,508(34,390)。3D 249(1,847)、UX 12,752(13,895)、CPU 11,534(14,855)、RAM 3,973(3,793)。Google Octane 2.0の結果は2,944(3,256)。Nexus 7と比較して、ザックリ約80%の性能となる。RAMは同等だが、ほかが全てそれなりに差が付いている(特に3D)。Google Octane 2.0の結果も低い。

 同じSoCのQualcomm Snapdragon 410を搭載した、Windows 10 Mobile搭載のMADOSMAも、Google Octane 2.0は2,949(Edge)とほぼ同じだった。

 このように、スコアだけ見ていると価格なりでかなり低いのだが、Facebookなどのソーシャルやメール、メッセージを含むネット系、写真、動画など、ありがちな使い方であれば特にストレスを感じず普通に扱える。

 気になるとすれば、Chromeでサイトによっては表示が少し引っかかる(レンダリングが遅くて一瞬止まる)ことだろうか。これはローエンドモデルのタブレットやスマートフォンでも発生するので仕方ないところだろう。

 バッテリ駆動時間は、音量/輝度50%、音量50%に設定し、YouTubeの動画を全画面で繰り返し再生したところ、約8時間で電源が落ちた。仕様ではWeb閲覧時約10時間なので、無難な結果だと思われる。

 以上のように、NEC「LAVIE Tab TE507/FAW」は、Snapdragon 410/2GBメモリ/16GBストレージを搭載し、7型IPSパネルを採用したAndroidタブレットだ。日頃、同じSoCを搭載したWindows 10 Mobile機を使っているだけに、性能面が気になっていたが、エントリークラスとは言え、やはり今どきとしては結構遅い部類に属する。

 ただ、液晶パネルのクオリティが高く、Dolby ATMOSにも対応し、音楽や動画はそれなりに楽しめる。また国内メーカー製と言う安心感もあるだろう。税別19,800円なら十分ありなタブレットだ。

PC Watch,西川 和久

引用:NEC「LAVIE Tab TE507/FAW」


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